てんかん発作事故、同居の母親に賠償責任 2013年4月24日
|
4月25日朝日新聞朝刊
2011年4月に、てんかんの発作を起こした男性(28)の運転するクレーン者が登校中の児童の
列に突っ込み、6人の児童が死亡した事故で、遺族が男性と同居の母親、勤め先の会社に対して
損害賠償を求めた訴訟で、宇都宮地裁は被告全員の責任を認める判決を言い渡した。
判決では母親の責任について、男性が以前から抗てんかん薬を服用せずに事故を重ね医師か
ら運転を禁じられていたこと、今回の事故でも前夜に服薬せず疲労などから発作の予兆があった
のに運転した、と認定し、母親は2001年頃から処方通り服薬しないと発作を起こすと認識してお
り、男性が起こした別の事故でも息子の供述に合わせて「寝不足」と証言するなど発作の発覚を妨
げてきた指摘し、「第三者に露見する機会を息子とともに消滅させ、運転による危険をともに引き
受けた」と判断した。そして、母親は、服薬しなかった男性が事故を起こすと予見できたのに、防止
のため会社に通報しなかったのは違法とし、損害賠償責任を認めた。
|
|
佐用町豪雨被害、町の責任を否定 2013年4月24日
|
4月25日朝日新聞朝刊
2009年8月に18人が死亡した兵庫県佐用町の豪雨被害について、遺族らの一部が町に損害
賠償を求めていた訴訟で、神戸地裁姫路支部は原告の請求を棄却する判決を言い渡した。
原告は、「町長による避難勧告の発令が遅かった」と訴えたが、判決では「重大な災害の発生を
予見することは著しく困難だった」と判断した。
|
|
大飯原発の運転差し止め仮処分を却下 2013年4月16日
|
4月17日朝日新聞朝刊
関西電力大飯原発3、4号機について、地元住民らが関西電力を相手に運転の差し止めの仮
処分を求めた事件で、大阪地裁は「具体的な危険性は認められない」として、地元住民らの申立
を却下した。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83259&hanreiKbn=04
|
|
水俣病認定訴訟で熊本県の上告を棄却
2013年4月16日
|
4月17日朝日新聞朝刊
熊本県により水俣病の患者と認定されなかった患者の遺族が水俣病の認定を求めた訴訟で、
最高裁第三小法廷は、国が定めた基準を満たさなくても個別に検討して認定する余地がある、
として、水俣病患者と認定した福岡高裁の判決に対する熊本県の上告を棄却するとともに、水俣
病患者と認めなかった大阪高裁の判決を破棄し同高裁に差し戻した。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83193&hanreiKbn=02
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83192&hanreiKbn=02
|
|
グーグルの検索予測表示差し止め判決 2013年4月15日
|
4月16日朝日新聞朝刊
インターネット検索のグーグルで単語を入力すると自動的に関連の言葉を表示する機能のせいで
名誉を傷つけられたなどとして、日本人男性が特定の表示の中止などを求めた訴訟で、東京地裁
は、表示の差し止めと慰謝料30万円の支払いをグーグル側に命じる判決を言い渡した。
|
|
イレッサ訴訟原告の敗訴が確定 2013年4月12日
|
4月13日朝日新聞朝刊
肺がん治療薬「イレッサ」の副作用の危険性を十分に知らせなかったとして、死亡患者の遺族ら
が、輸入販売元の会社と国に損害賠償を求めていた東京と大阪の2件の訴訟で、最高裁第三小
法廷は、会社と国の賠償責任をともに否定した東京・大阪両高裁の判決に対する原告の上告を退
け、原告の全面敗訴が確定した。
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=83185&hanreiKbn=02
|
|
衆院選新潟1区も違憲 2013年4月11日
|
4月12日朝日新聞朝刊
昨年12月の衆院選について、新潟市の男性が新潟1区の選挙無効を求めた訴訟で、11日東京
高裁は、選挙は違憲と判断した。ただし、選挙無効の請求は棄却した。
|
|
消費者訴訟法案閣議決定延期 2013年4月11日
|
4月12日朝日新聞朝刊
政府は、悪徳商法の被害回復のため特定の消費者団体が被害者に代わって訴訟を起こせるよ
うにする法案の閣議決定を延期した。閣議決定は、4月12日に予定されていたが、3月25日に経
団連など日米欧の経済7団体が「日本経済の再生プロセスにマイナスの影響を及ぼす恐れがある」
として、法案の今国会提出に反対する緊急提言を発表していた。
自民党総務会や与党政策責任者会議では、法案の国会提出が了承されていたが、経団連が4月
11日に「法案を今国会に提出するのは時期尚早」との意見を改めて消費者庁に伝えてきたため、
首相官邸の判断も仰ぎ、12日の閣議決定を見送ることとなった、とのこと。
|
|
精神科入院に新基準 2013年4月11日
|
4月12日朝日新聞朝刊
厚生労働省は、精神科への入院の要件を定める精神保健福祉法の改正案をまとめた。
現行法では、精神を病みながら本人に病気の自覚がない患者の入院には、専門医の診断の他
保護者の同意が必要で、保護者は後見人・配偶者・親・扶養義務者から1人決がまる。保護者が
判断に迷ったり、世間体を気にして同意しなかったりして入院による適切な治療を受けられない場
合もあることから、入院の要件を緩和することとなった。また、現行法では、保護者には患者に治
療を受けさせる義務があり、高齢の親らの大きな負担となっているとの指摘もあり、保護者の義務
を廃止することとなった。
改正案では、患者に治療を受けさせる保護者の義務が廃止され、病気の自覚のない患者の入院
には、3親等内の家族のいずれかの同意でよいこととなり、また、3親等内の家族は退院の請求が
できることとなる。
|
|
イレッサ損害賠償請求上告を不受理 2013年4月2日
|
4月3日 朝日新聞朝刊
肺がん治療薬「イレッサ」の副作用の危険性を十分に知らせなかったとして、死亡患者2人の遺
族が、輸入販売元の会社と国に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第三小法廷は国への請求につ
いて上告を受理しないことを決めた。
1審東京地裁は、国と輸入販売元の会社の責任を認め計1760万円の賠償を命じたが、2審東
京高裁は両者の責任をともに否定した。
最高裁は、輸入販売元会社に対する請求については上告を受理し、判決期日を4月12日に指
定した。
|